2020年5月23日に開催しました、公務員オンライントークの場「PubPub(パプパプ)」で、公務員のテレワークが話題にのぼりました。
テレワークが進んだ職場の方も、テレワークがまだ進んでない職場の方も、今後の公務員の働き方を考えるうえでも、非常に関心が高かったので、全国津々浦々からご参加頂いた、公務員のテレワークの傾向と実際の声をまとめました。
目次
- 公務員のテレワークの導入率~統計ではありません~
- テレワークが導入されていない官公庁の傾向とは?
- テレワークが積極的に運用されている官公庁はどこ?
- やってはいるけど・・・テレワークが消極的だった官公庁はどこ?
- 必要なのは、PC端末とネットワーク回線と電話
- 公務員のテレワーク~今後定着するか?
公務員のテレワークの導入率~統計ではありません~
PubPub参加者のテレワークの傾向をザックリまとめました。正確な統計ではありません。
テレワークを導入している 8割以上
テレワークを導入していない 2割未満
公務員のテレワークが導入されていない官公庁の傾向とは?
公務員でも、テレワークが未実施の官公庁の傾向は、このようなものでした。
職場がいわゆる「現場」であり、自宅勤務は仕事柄難しい
(例)消防、警察、保育、教育、運輸交通、安全保障など
PCやネットワーク回線が整備されていないので、自宅で仕事する環境が整っていない
テレワークが積極的に運用されている官公庁はどこ?
テレワークが積極的に実施されている職場の傾向は、
東京オリンピック対応で、コロナ前にテレワーク体制が整備されていた(首都圏)
制度は整っていて、育児中や介護中の職員が既にテレワークを利用していた
地域が、コロナウイルス感染拡大が深刻で、危機感が強かった
パソコンやネットワーク回線を整備できる財力がある
テレワークが消極的だった官公庁はどこ?
テレワークの導入に消極的な官署の方からは・・・
参加者さん
コロナウィルス感染症が、あまり広がっていない地域だったので、対応の必要性も薄い感じでした
参加者さん
コロナウイルス感染拡大防止のため「出勤率を下げる」ことが推奨されたけれど、書類もPC端末も持ち出し禁止なので、実質的に自宅で仕事をできる環境とは言いづらいですね
公務員がテレワークをするために必要なのは、PC端末とネットワーク回線と電話
テレワークで勤務できている公務員の方に聞くと、テレワークで使うPC端末は
私物を使って、職場のネットワークに接続する
職場のPCを持ち帰って自宅で使用する
この2つのパターンでした。
公務員のテレワークで禁止されていることは?
職場PC・私物PC、いずれを使う場合も禁止されているのは、
仕事で取り扱う情報を USB などに保存すること
紙に印刷すること
出張時と同じように、情報流出の防止策が、厳しく徹底されています。
公務員のテレワーク~会議や打ち合わせは、どうしているの?
これも、職場によって様々でした。
職場支給の端末にSkype が入っており利用できる
zoomやWEBEXを使用した
zoomはセキュリティに問題があるからと許可されなかった
メールだけでコミュニケーションしていて、不便だ
本省と地方官署をつなぐテレビ会議システムはあるが、外部の機関や個人と話すことはできない
電話は職場から支給されていないので、通話ができず不便
公務員のテレワーク~今後定着するか?
コロナウイルス感染拡大防止のために、一気に進んだ公務員のテレワーク。今後も浸透するならば、
育児や介護や病気治療との両立
転勤
遠距離通勤
通勤ラッシュ
単身赴任
これらのワークライフバランスの課題が軽減されて、より働きやすい環境に進んでいくでしょう。さらに、少子高齢化で、公務員の人材確保が困難になると予想されるなかで、テレワークが可能なことは、人材確保に有利に働くことでしょう。
はんたいに、非常事態宣言が解除されて、テレワークが定着しない懸念もあります。緊急事態下だから行われただけで、組織トップや管理職を含め、公務員全体の価値観が古いままでは、元の木阿弥に戻ってしまいます。
今後、公務員の働きやすさを一層進めるためには、非常事態宣言が解除された後も「感染の再燃を防ぐ」という大義名分を掲げて、当然のごとく積極的にテレワークを使い続けていくことが重要だろうなと感じました。以上、PubPubの現場からお伝えしました。