キャリアコンサルティング 相談内容

前科持ちが、就職する時のポイント

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前科者の就職を成功させるポイント

  • インターネット情報は消せない→経歴オープンにする
  • 罪名や刑務作業の伝え方
  • ハローワーク相談窓口あり、協力雇用主もある

 

前科とは?

犯罪をしたことがある履歴です。

罰金刑以上の犯罪をすると、検察庁と市町村に、履歴が残ります。検察庁で前科が記録されているのは、裁判資料用です。市町村で犯罪人名簿を管理してるのは、選挙権の管理のために行われています。もっとも厳しく管理されている個人情報で、本人を含め、一般市民は絶対に見ることができません。取り扱う職員も、ごく限られています。職業に就く際、前科の有無を調べられるのは、医師や教員など国家試験や、公務員・議員など前科があると合格できない職業に限られます。

 

前科は消えます

犯罪歴がある人であっても、刑期が終わった後、再犯なく過ごしていると、刑法の規定により、前科は消滅します。(刑法27条及び34条の2:刑の言渡しの効力の消滅)罰金刑以下の犯罪は、5年経過すると消えます。懲役や禁錮など、刑務所で服役した場合も、刑期が終わってから10年以上、犯罪がなければ、前科は消えます。

あびこ
よく聞かれるのは「少年院」や「保護観察」これは、未成年の処分なので、保護処分と呼ばれ、前科ではありません。なので、前科持ちでもなく、履歴も残っていないので、就職にはまったく支障ありません。

インターネット情報に注意

検察庁や市町村での、前科記録が消滅した後も、問題なのはインターネット上の情報です。事件や事故を起こし、実名報道された場合には、インターネット上に情報が載っていることが多く、これは刑の効力が消滅しても消える事はありません。就職に影響する場合、インターネット上の情報が問題になります。

 

採用面接で、本人の名前を検索

一般企業への就職面接中に、面接官が、応募者の名前を検索しながら、話を聞くと言うケースも増えています。検索で、事件・事故の情報がヒットすると、面接中に「あなたは過去に何かやったことがありますか?」と質問されたケースもありました。

履歴書と面接の攻略法2つ

(1)前科を隠して就職活動する
(2)前科をオープンにして就職活動する

結論として、オススメは(2)前科をオープンにすることです。

理由1 人手不足

少子高齢化により、慢性的に企業は人手不足に陥っており、今後ますます、応募者(求職者)が有利になるから。
13年ほど前科者の就職支援をしていましたが、近年、前科者の就職は非常にスムーズでした。反対に「前科者を雇いたい」と申し出る企業がとても多くありました。

 

理由2 履歴書が書きやすい

前科を隠して就職したい場合、ネックになるのは履歴書や職務経歴書の書き方です。逮捕から拘留、受刑中などのブランクを、どう表現するかが問題になります。履歴書では、うまくごまかせても、面接でつじつまを合わせることができず、ボロがでて、不採用となる場合も多いです。前科をオープンにして、応募した場合、就職できる確率は下がるでしょう。ですが、前科を隠して就職すると、後々ばれないかビクビクしながら働き続けることになり、結果的に離職率が高くなります。前科をオープンにして、今までの事情や、あなた自身を理解してもらったうえで、働くほうが後々トラブルになる可能性が少ないのです。

あびこ
前科者を雇っている社長に「なぜ前科者を雇ったのですか?」と尋ねたことがあります。すると社長は「誰だって、言いたくない事の1つや2つはあるだろう。言いにくいことを、自分から言ってくれる正直な人と、俺は働きたいから。」と答えてくれました。

 

面接でどのようにアピールするか?

前科をオープンにした場合、面接ではどのように話せばよいでしょうか。シンプルにすべてを包み隠さず話す方が、誠実な人と思われます。面接官から聞かれたら、この3点をシンプルに伝えれば良いのです。

・どういうことをやった(窃盗、暴力、薬物、殺人etc)

・どんな事情があってやったのか(当時の状況)

・今後は心を入れ替えて頑張る

雇用する側が心配するリスク

前科者を雇いたいという企業が、リスクと考えているのは、どのような事でしょうか。

・売上金の着服や、会社の資材の持ち出し等

・社内での対人関係のトラブル、暴力

・元請企業や周囲の影響、近隣の風評

雇用主は、このようなことを心配しています。なので、心配されないように、アピールできれば就職確率は上がります。たとえば「今まで乱暴な事で捕まった事はありません」とか「私は盗みをしたので、お金に関する仕事でない仕事を与えてください」とか「刑務所で、徹底的に掃除するよう仕込まれましたので、トイレ掃除もゴミ拾いもやります」など、正直に伝えてみましょう。世間一般では「前科者=怖い」とイメージしている人が多いので、このように伝えると、就職後の働く姿をイメージしてもらいやすくなります。

受刑歴がある場合

刑務所に服役していた人は、担当していた刑務作業について話しても良いでしょう。刑務所内で洋裁をやっていた、コツコツと作業を積み重ねることができる、規律違反はなかった、新人を教えるポストに就いていたことなど話してみることも、有効です。一般の人は刑務作業を知りませんし、刑務作業も、職務経歴の一つです。

ハローワークで相談できる

ハローワークには、前科者を専門に就職支援する部門があります。ハローワーク窓口で言うのが抵抗があるなら、事前に電話をして「前科があるので、専門相談員に話したい」と伝えると、専門スタッフにつないでくれ、詳しい案内をしてもらえます。

 

「協力雇用主」という制度がある

安倍内閣の再チャレンジ応援政策の一環で、前科者を積極的に支援する企業を「協力雇用主」と呼んでいます。全国に前科者を積極的に受け入れている企業が多数あります。どんな企業が「協力雇用主」なのかは、ハローワークや保護観察所で確認することができます。

協力雇用主の、採用面接を受けるときは「雇った前科者の勤続年数」を確認しましょう。前科者を大量に採用したことを、アピールする企業もあるのですが、実態は、定着しないから大量採用になっている場合もあります。他方、1人しか採用実績がなくても、採用されて長年勤められるような、受け入れ態勢が厚い企業もあります。協力雇用主の実績は、採用人数ではなく、定着率や勤続年数に注目しましょう。

 

この記事を書いた人

安彦和美

元保護観察官:安彦和美

16年間法務省に所属し、刑務所出所者・ご家族・雇用主様との面談や家庭訪問を、年平均500回で行い、延べ5000回以上の相談歴があります。退官し、国家資格キャリアコンサルタントとして独立しました。

再犯防止のための社会的ケアは、仮釈放と保護観察付執行猶予のみです。満期出所と単純猶予には、当事者にも家族にもケアがありません。

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