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【公務員の場合】利害関係者とは?(よくある質問)

2019年11月12日

あびこ
法務省に16年勤務し、庶務係長など公務員倫理に関する業務をしてきました。現在、公務員の法令を守った副業のコーチングをする中で、利害関係者に関するご質問が多かったので、簡単に解説しています。

利害関係者って誰ですか?わかりやすく言うと・・・

細かい解説はあとにして、ざーーーっくり言うと、

電話・メール・ FAX で、連絡をとる仕事相手

です。

利害関係者にあたる

・ 職場に文房具を納入している業者

・ 保健所の職員にとっての、美容院や飲食店

・ 補助金を審査する職員にとって、補助金を申請した人

・福祉部職員にとっての、生活保護受給者

・ 予算や定員を増やしたり、減らしたりできる上級官庁、都道府県庁

利害関係者ではない

・ 住民票を交付する住民

・ 図書館の利用者

・ 同じ職場の上司や同僚

・隣の部署の利害関係者(自分の業務とは関係ない)

なんとなくイメージ湧いた、と思って下さったなら、嬉しいです。

利害関係者とは

自分の業務に深い関わりがあり

利益や不利益を左右する立場にある相手

 

利害関係者の意味は? 企業のステークホルダーとは違う

企業における利害関係者は「ステークホルダー」と呼ばれます。企業の利害関係者は「企業活動を行う上で関わる、すべての人」をさします。株主、顧客、取引先、地域住民、官公庁、金融機関、役員や従業員も含まれます。

企業の利害関係者と、公務員の利害関係者とは意味が異なります。公務員の利害関係者とは、公務員が 一部の人をえこひいきしたり、公務員が私服を肥やしたりしないよう、定められたものです。公務員は、中立で公平であるべし、贈収賄や天下りをしないように定められています。

国家公務員倫理法(抜粋)

(職員が遵守すべき職務に係る倫理原則)
第三条 職員は、国民全体の奉仕者であり、国民の一部に対してのみの奉仕者ではないことを自覚し、職務上知り得た情報について国民の一部に対してのみ有利な取扱いをする等国民に対し不当な差別的取扱いをしてはならず、常に公正な職務の執行に当たらなければならない。
2 職員は、常に公私の別を明らかにし、いやしくもその職務や地位を自らや自らの属する組織のための私的利益のために用いてはならない。
3 職員は、法律により与えられた権限の行使に当たっては、当該権限の行使の対象となる者からの贈与等を受けること等の国民の疑惑や不信を招くような行為をしてはならない。

立場や業務によりけり

贈収賄や天下りできるような お偉いさんや管理職は、利害関係者が多い

権限の少ない新人さんやヒラ職員は、利害関係者が少ない

 

【公務員の場合】利害関係者とは?

<お堅い説明>1999年8月に国家公務員倫理法が成立、2000年4月に国家公務員倫理規程が制定されました。

利害関係者に関する法令が制定されたのは、1990年代後半にノーパンしゃぶしゃぶなど過剰接待問題や、補助金にまつわる贈収賄事件などが頻発し、公務員倫理や利害関係者との付き合い方が問題視されたためです。

利害関係者とは 国家公務員倫理規程

国家公務員倫理教本 H31.3から引用

利害関係者の根拠条文は、国家公務員倫理規程第2条

一 許認可等
二 補助金等
三 立入検査、監査又は監察
四 不利益処分
五 行政指導
六 事業の発達、改善及び調整
七 契約
八 財政法に関する事務
九 職務の級の定数の設定、改定、
十 定員の設置、増減及び廃止

これらの事務を扱う場合の相手方です。

利害関係者の範囲は?

許認可・補助金・契約などを担当している場合、

今の業務と過去の業務に当てはめて

いま直接業務に関わっている

部下が業務を扱っている

過去3年間に担当した業務

例えば、

【利害関係者】職場の文房具を納入しているX社、営業担当のYさん

【該当する職員】契約事務を担当している A さん、Aさんの課長のBさん、A さんの前任者であり去年まで契約を担当していたCさん

A・B・Cさんは、Yさんと遊びに行ったり、食事をご馳走になってはいけないのです。

利害関係者との禁止行為は?

利害関係者との間で、やってはいけないことは

倫理行動基準 第3条(禁止行為)

一 金銭、物品又は不動産の贈与(せん別、祝儀、香典など)を受けること。
二 金銭の貸付けを受けること。
三 無償で物品又は不動産の貸付けを受けること。
四 無償で役務の提供を受けること。
五 未公開株式を譲り受けること。
六 供応接待を受けること。
七 遊技又はゴルフをすること。
八 公務ではない旅行
九 代理を立てて受け取ること。

 

利害関係者との禁止行為は

担当業務にかこつけて

オイシイ思いをするとNG

 

贈与報告書に注意

本省課長級以上(行政職(一)5級以上の職員)は、5000円以上の贈与を受けると、報告義務が生じます。副業コーチングで、よく質問を受けるのは「5000円以上の報酬を貰って、執筆や講演をした場合」の対応です。

管理職だと報告義務があります。

行政職(一)4級以下の方は、報告義務がありません。

要は、下っ端の場合は、権限も少ないので、金品を受け取ったとしても、公共の福祉や中立性・公平性に影響しないと解釈できます。

地方公務員の利害関係者と倫理規定は?

職員倫理条例として各地方自治体に定められています。

たとえば、北海道の職員倫理条例を確認しましたが、国家公務員の内容に準じたものでした。

倫理条例・倫理規則・通達 対照表(北海道)

 

【罰則】利害関係者との倫理規程に違反したら?

人事院規則22-1(倫理法又は同法に基づく命令に違反した場合の懲戒処分の基準)に定められています。

倫理行動基準 第3条(禁止行為)

一 金銭、物品又は不動産の贈与(せん別、祝儀、香典など)→免職、停職、減給又は戒告
二 金銭の貸付けを受けること。 →減給又は戒告
三 無償で物品又は不動産の貸付けを受けること。→停職、減給又は戒告
四 無償で役務の提供を受けること。→免職、停職、減給又は戒告
五 未公開株式を譲り受けること。→停職又は減給
六 供応接待を受けること。→減給又は戒告
七 遊技又はゴルフをすること。→減給又は戒告
八 公務ではない旅行 →停職、減給又は戒告
九 代理を立てて受け取ること。→免職、停職、減給又は戒告

 

利害関係者 まとめ

あびこ
なんだか職場の倫理研修のようになってしまいました・・・すみません!

なぜ、堅苦しいことを記事にしたかを、お伝えさせてください。公務員が「安全にできる!」副業セーフリストの電子書籍や、コーチングの中で「利害関係者を相手方にした副業は、やってはいけない」とお伝えしています。それは、利害関係者との 距離感が縮まることで、公務員としての中立・公平性が保てなくなります。罰則規定も厳しいです。法令上、不可能ではないのですが、あなたの信頼を失ってしまう危険性があるのでおすすめしません。

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