第7 刃を研ぐ

カラスのキュートな生態が分かる「札幌のカラス」

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札幌のカラスの生態が、生き生きと描かれている

本の冒頭「札幌のカラスには4種類いて・・・」という説明から始まりますが、堅苦しい内容ではありません。イラストたくさんで、愛らしいカラスの生態を、活き活きと描かれています。プレゼントで頂いた本だったので、読む前は全然カラスに興味はなかったのですが・・・あっという間に読了「カラス」から「カラスさんたち」と、同じ札幌に住む隣人さんと認識できるようになりました。

著者の中村眞樹子さんが、刻みついた。

カラスさん達の生態や、日常生活が可愛らしく描かれていましたが、カラスさん達よりも著者の中村眞樹子さんがさらにさらに魅力的でした。

なんでそうなの札幌のカラス 中村眞樹子さん

中村眞樹子さんの凄いところ。「 1999年、いつも観察していたカラスの巣がなくなっていることに気づき、自治体に問い合わせたところ・・・」ここから、カラス研究が始まったと書いてあります。この1文に、中村眞樹子さんの魅力と凄さが満載です。好きなものを自覚し、毎日観察する力。そして、対象の変化に気づき、変化について追及する力。公園の管理者が誰なのか、どこに問い合わせたら良いかを調べ、そして実際に尋ねるという行動力。1999年は、インターネットが普及していなかった頃ですから、調べるにも、電話帳や資料など、今では考えられない位、手間暇がかかったはずです。

観察力・追及する力・行動力。この卓越した3つの力を、ひとすじカラスに向けた結果、1999年には、ただ単にカラスの巣を眺めていた中村さんが、2017年には専門家として本出版されているのです。20年足らずで、専門家も一目置く実務家&研究者になられた。この背景には、膨大なフィールドワークで蓄積した観察して記録、その内容を掘り下げて分析する理論派でもあるのでしょう。

中村さんは、札幌カラス市民の代弁者

カラス研究について、NPOを立ち上げられたところは、圧巻です。

NPO法人 札幌カラス研究会

そのうえ、行政や研究機関と協力し合いながら、市民の相談に乗り、ラジオ出演して、カラスの声を地域に届ける活動をされています。札幌のカラスが、札幌市民として、市民権を得られるように、という思いなのでしょう。本には、中村さんが、長年観察したカラスのつがいを、看取る様子が描かれています。カラスの命、カラスの生活、小さくそして嫌われがちな彼らの味方。中村さんの愛情深さが、この本の根底に流れていて、温かい気持ちになるのです。

ブランディングに、痺れた。

中村眞樹子さんに痺れたのは、ブランディングです。大学研究者のような専門性を持ち、カラス党代表のような市民活動をされている方なら、お堅くて近寄りがたくなりがちなところ・・・キャラクターとプロフィールで絶妙なブランディングをされています。

「カラス好きが、高じて黒が大好き」というプロフィール。著者写真には、黒っぽいお洋服を着てロングヘアーをなびかせながら、颯爽と自転車でフィールドワークされる姿が映っています。行動的で格好良い♪

もう一つは、玉村あけみさんのイラストの力。

玉村あけみさん tamabana

実物だと威圧感のあるカラスたちも、キュートに描かれ、親近感が湧きます。中村眞樹子さんもカラス愛がにじみ出る柔らかいキャラクターとして描かれていて、専門性が高い内容も、消化しやすいような配慮があります。

観察力と行動力に裏打ちされた専門性+社会貢献+伝える力。そして、根底に流れる温かで豊かな愛情。私自身のこれから目指す方向性に、大きなヒントを頂きました。

きっと、カラスも、中村眞樹子さんの魅力に惚れているんだろうなぁ。

カラスさんたちのことも分かりやすく、面白く解説されています。

カラスさんを見る目、札幌の街の見え方が変わる一冊でした。

第2弾「なるほどそうだね 札幌のカラス」も発売されたので、読むのが楽しみです♪

 

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