出所後シリーズ

釈放時アンケートは回答しなくちゃダメ?

2019年8月8日

あびこ
釈放おめでとうございます。長い間お疲れ様でした。ご家族の皆さん、ご本人の受刑生活を支えるのも大変だったことと思います。

釈放時に、刑務官から、釈放時アンケートを渡されて「必ず、書いて送るよう」にと言われたことでしょう。釈放された方から、よく質問されることの1つが「このアンケート出さなくちゃダメですか?」です。結論から申しますと「ぜひ回答しましょう!」です。

釈放時アンケートの意味

この釈放者アンケートは、釈放者全員に渡されます。満期釈放も、仮釈放の人も、全員です。平成17年から実施されており、毎年1年分を集計して、集計結果が公表されています。

釈放者の回答率は95%

平成29年分の結果まとめによりますと、1年間で21814人が釈放され、94.8%の20669人が回答したとあります。(引用統計は、記事の最後にURL掲載しています)

釈放時アンケートの結果によって、刑務所や拘置所などの待遇を良くしようという、政治や行政の動きにつながります。学者や研究者が、犯罪や非行のない世の中にするためには、何が必要かを考える貴重な資料となります。回答することが、世の中の役に立てることなのです。ぜひ率直な意見を書きましょう。

釈放時アンケートは、正直に答えていいの?

不満だったことも、良かったことも、どちらも正直に書いて大丈夫です。匿名アンケートなので、誰が書いたかばれる事はありません。釈放後ですから、どんなことを回答しても、懲罰になることはありません(笑)あなたの貴重な体験や、正直な意見が大切に扱われます。

釈放時アンケートで、分からない質問は?

釈放時アンケートは、漢字が多くて、わかりにくい質問もあります。わからない項目は飛ばして、分かるところだけ答えても、有効回答としてカウントされます。書けるところだけでも、ぜひ書きましょう。

受刑生活で大変だったことは何ですか?

受刑生活で、一番苦労することは、同衆との人間関係と答える人が多いです。いじめや嫌がらせもあったでしょう。親身な刑務官もいれば、不公平な対応をされて悔しい思いをしたかも知れませんね。食事のこと、刑務作業のこと、運動を増やしてほしいとか、取れる資格の種類を増やしてほしいとか、教育を受けたかったのに受けられなかったとか。

釈放時アンケート(職員の親切さ)

この釈放時アンケートによって、刑務所の運営体制は、どんどん変化しています。全国的に、教育の種類も増え、雑居より単独室が多く設置され、昔より入浴回数が増えました。

釈放時アンケート(刑務作業)

釈放時アンケートに記入するコツ

釈放後はどんどん新しい生活に慣れていくので、受刑生活の記憶が薄れないうちに、さっさと済ませることがポイントです

参考資料:
釈放時アンケート原本
釈放時アンケート集計結果(最新:平成29年度)

 

この記事を書いた人

安彦和美

元保護観察官:安彦和美

16年間法務省に所属し、刑務所出所者・ご家族・雇用主様との面談や家庭訪問を、年平均500回で行い、延べ5000回以上の相談歴があります。退官し、国家資格キャリアコンサルタントとして独立しました。

再犯防止のための社会的ケアは、仮釈放と保護観察付執行猶予のみです。満期出所と単純猶予には、当事者にも家族にもケアがありません。

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