目次
- 国家公務員の単身赴任手当とは?制度概要
- 単身赴任手当の支給要件とは?(理由と距離)
- 単身赴任手当の支給額は?(3万円~10万円)
- ケーススタディ 単身赴任手当が支給されますか?
- 事例(1)転勤を機に結婚を考えたい場合
- 事例(2)一時帯同後でも支給されることがある
- 単身赴任手当の注意点とまとめ
国家公務員の単身赴任手当とは?制度概要
原則
「公務員が転勤で、引っ越しする場合には、家族も一緒に移動する」例外
「ただし家族に事情があって、一緒に引っ越しできない場合は、やむを得ないので単身赴任手当を支給する」という制度です。
単身赴任手当の趣旨とは?
単身赴任手当は、
家族に会うための交通費
別居することで、増える生活費
の補填の意味合いがあります。
単身赴任手当の支給要件とは?
単身赴任手当支給の2要件
転勤前は同居していた
転勤とともに別居することになった
家族が引っ越しできない理由とは?
マイホームの管理
配偶者の仕事や通学
配偶者の病気治療
子供の通園、通学、病気治療
介護
などが、単身赴任手当の要件として、認められています。
離れる距離の条件~距離制限とは?
原則
「転勤後の職場から、家族の住居まで60キロ以上であること」例外
「ただし交通の便が悪く、60キロ未満であっても、通勤が2時間以上かかるなどの場合は、通勤困難なので単身赴任手当の支給がされることがある」
単身赴任手当の支給額は?
単身赴任手当の支給額=基礎額(3万円)+加算額(8000円~7万円)
単身赴任手当の加算額とは?
職員の住居と、家族の住居の距離によります。
距離 | 加算額 |
100km~300km | 8,000円 |
300km~500km | 16,000円 |
500km~700km | 24,000円 |
700km~900km | 32,000円 |
900km~1100km | 40,000円 |
1100km~1300km | 46,000円 |
1300km~1500km | 52,000円 |
1500km~2000km | 58,000円 |
2000km~2500km | 64,000円 |
2500km以上 | 70,000円 |
※100km未満は、加算額なし。
ケーススタディ 単身赴任手当が支給されますか?
事例(1)転勤を機に結婚を考えたい場合
転勤をきっかけに、結婚を考えたいけれど、パートナーが、仕事をすぐに辞められないなど、転勤先についていけない場合は、単身赴任手当はどうなるのでしょうか?
結論 転勤前に一時的にでも同居すると、単身赴任手当を受け取ることもできます。
支給されるケース
転勤前に、婚姻届を出す(もしくは事実婚状態になる)→同居する(住民票で同じ住所に登録する)→転勤で別居する
支給されないケース
遠距離恋愛状態で入籍し、1度も同居しないまま、転勤になった場合は、単身赴任手当は支給されません。
事例(2)一時帯同後でも支給されることがある
結論 転勤後、一時帯同し、3年以内に別居した場合も、単身赴任手当が支給されることがあります。
具体例 夫婦同居→転勤で家族と帯同して転居→その後、家族が元の住居に戻った場合。
一時帯同後の別居の理由は、
配偶者の職場復帰や復学
配偶者や子の病気治療、
育児、介護
マイホーム管理
などが認められています。
単身赴任手当の注意点とまとめ
国家公務員の志望者が年々減少しているのは、転勤と単身赴任が大きな理由と言われています。今後、少子高齢化が加速しますから、その対策として
単身赴任手当は、年々要件が緩和されており、職員本人や家族の負担がなるべく減るよう、制度改正が進んでいます。
一時帯同後の単身赴任手当の支給など、以前は認められなかったことも、認められています。
「前はダメだったから、ダメだろう」と独自に判断する前に、いちど職場の人事に相談してみて、どのような場合に単身赴任手当が支給されるのか、確認してみましょう。
詳しくは人事院「単身赴任手当の支給要件運用について」(最終改正:令和2年2月3日給実甲第1267号)をご覧ください。
参考リンク 「単身赴任手当の支給要件運用について」(平成2年2月15日給実甲第660号)
引用元「令和元年度 国家公務員給与の手引き」
\こちらの記事も読まれています/
\人事異動の前後は、公務員専門コーチングのご利用が増えます/
相談メニューの詳しい案内はこちら
料金プランやサービスについて
\給与担当者に聞いても分からない場合の対応方法/
You Tubeで解説していますので、お困りの際はご覧ください